山下さんのシャインマスカットは今年も好調とのこと
もうシャインマスカットやピオーネの収穫が始まってるのにぜんぜん挨拶に行ってなかったのであらためて畑に行く。
山下さんは夫婦揃って大阪から移住して葡萄作りを開始。いわゆるIターンでの新規就農。
最初は12月から加温してゴールデンウィーク時期に初出荷する極早生のピオーネを作ってたのだけど油代の高騰と年々初出荷のときには高い相場がつくけど1週間もしたら急降下する極早生の相場の荒さに『これずっと作っていっていいの?』と疑問を持って、極早生ではなくお中元にターゲットを絞る早生ピオーネの生産者に転換。その際に『漂流岡山がお中元時期頑張って買うから!』と後押ししたんだよね。
それなりに長く商売をしてるとどうしても人の人生を背負うことになってしまうわけなのよ。
もともと努力家で妥協知らずな山下さんのこと、葡萄作りも順調で親分肌なもんだからいまは地域のJAの組合長。
こちらは奥様。カメラを向けると石のように固まる。
美味しい農産物を作る、しっかりしている生産者かそうでないかは畑に入ればだいたい分かる。
山下さんの畑はこのとおり。整然と片付けられて頭上を見ればシャインマスカットの房が整然と並ぶ。
まだ粒も真緑で収穫時期はずっと先、でもこの迫力。
シャインマスカットや桃太郎ぶどうのような皮ごと食べる葡萄は粒が小さいとどうしたって皮が口に残る。若木だとどうしても粒が小さくなるのであと数年出荷は待ったほうが良いにも関わらず、目先の利益に負けて気が若いまま粒が小さいまま出荷する生産者は多くいる。
ノルウェーの鯖は資源保護のため小さい鯖は獲らず大きく育ってから獲ることを徹底している。市場の価格は頭数ではなく目方な訳だから大きく育って獲るほうがいいのは誰が考えたってわかる。でも日本では『自分が獲らなくても他の漁師が獲るから』と小さいままで獲り続けて漁業資源が枯渇している。
方や鯖は資源の枯渇。
方やシャインマスカットはブランドの崩壊、と問題点は違うけどやってることは同じ。
山下さんに関しては何の問題もなく真摯に農業に向き合っているのです。